公務員薬剤師として活躍できる現場には何があるのか
民間企業とは違って安定感のある公務員ですが、実は薬剤師も公務員薬剤師として活躍することができます。あまりなじみがない公務員薬剤師の職場や、仕事内容など気になる点について詳しく解説します。
公務員薬剤師は大きく分けると国家公務員、地方公務員、麻薬取締官の3つです。国家公務員薬剤師の場合は厚生労働省所属の薬系技術職員として勤務することになりますが、調剤に携わることはありません。
医薬品や生活衛生に関する制度の制定や情報収集、薬剤師行政の運営や企画などが主な仕事となります。
薬剤師としての知識を生かし、国単位での仕事を行うとイメージするとわかりやすいかもしれません。超エリートと呼ばれる職種であり毎年の採用者は5名程度、転職先としては現実的とは言えないでしょう。
地方厚生局麻薬取締部に所属する麻薬取締官も国家公務員薬剤師同様に薬剤師としては珍しい職場です。入職できれば貴重な経験ができるものの、被疑者の取り調べや張り込みなど仕事はかなりハードです。
一般的に公務員薬剤師と呼ばれるのは、地方公務員試験に合格した薬剤師のことです。各都道府県の職員として病院や行政施設に派遣されることになります。
市立や県立などの公立病院に勤務している薬剤師や保健所薬剤師などは公務員薬剤師です。この他衛生研究所や、消費者生活支援センターに勤務する薬剤師もいます。
安定した職場であることと福利厚生が充実している点ではどこも同じですが、勤続年数が短いと年収は低めです。また、行政施設勤務となった場合に調剤スキルが磨けないというデメリットもあります。
公務員薬剤師になるには公務員試験に合格したうえで、数少ない求人を見つけなければなりません。しかし毎年の採用人数が数人という倍率の高さを考えると、新卒でも転職であっても仕事を見つけるのは至難の業です。
とはいえすでに公務員試験に合格している人であれば、チャンスを待つのも一つの方法です。官公庁の求人をマメにチェックすれば、求人が見つかることもあるかもしれません。
また公務員薬剤師だけに絞るのではなく、他に条件の良い求人を同時進行で探しておくと安心して転職活動ができます。時間と手間を省いて求人を見つけるには、求人サイトや転職エージェントの利用も考えてみてください。
公務員という働き方は理想的と言えますが、実際に公務員薬剤師になるのはかなり難しそうです。安定した職場という条件で、他の職場を探してみるのも一つの方法かもしれません。
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